2.生活者&生活シーンを理解する

虫の目

虫の目
【ミクロ視点】
低く、深く、絞りこんで

-個別のテーマにフォーカス
-深く、課題に寄り添って考える
-「見る、聴く、話す」を使いこなす

 

虫の目で対象者に近づく

虫の目でフォーカスするとは?
観察者の視点で、生活者に密着。
虫の目で対象者に近づく

“鳥の目”が「広く、浅く、全体像を俯瞰するための調査」であり、新規市場やターゲットを探索、市場性を判断することを主な目的とする調査と定義すると、“虫の目”とは、「低く、深く、絞り込んで行う調査」。
鳥の目で発見された可能性がある市場について、例えば、「3歳以下の子供とママの車の利用シーン」、「65歳以上のシニアの外食サービスへのニーズ」など、よりターゲットや活用シーンを絞り込んで、そのマーットならではのニーズを探っていくことを目的としています。
加えて、新しい商品・サービスを開発して、お客様からの共感を得るためには、定量調査で導かれた、○○%、○○%といった数値データの断片的なイメージの理解だけでは物足りません。
だからこそ、

  • 顧客」という言葉より、もっと血の通った、リアルな存在としての「生活者」の存在を感じる
  • 日常生活といった文脈の中で、商品・サービスの使われ方を知る
  • それぞれの生活者の商品やサービスに対する“想いを実感する”
  • そして、そこから次の商品・サービスが生まれる芽を探っていく

ことが、「虫の目」で見ていく上での大きなテーマとなります。

そのため、調査手法においても、テーマを絞った定量調査はもちろんのこと、実際に商品・サービスを使用しているシーンを見せてもらったり(行動観察法、写真観察法)、商品・サービスの利用体験を日記方式で記述してもらう(日記調査法、ライフログ)、マンツーマンのインタビューで顧客の心理を探っていくなど、より、生活者に密着し、生活者一人ひとりに迫るための調査手法を活用します。

  • 体感
    見る、聞く、足を運ぶ。生活者に近づくための調査手法を使いこなす。
  • 実感
    リアルな存在としての生活者を感じる。日常生活の文脈の中での、商品・サービスの使われ方を実感する。一人ひとりの“想い”を実感する。
  • 共感
    生活者フォーカスを通して、お客様の共感を得るための「具体論」を考える。

虫の目で生活者にフォーカスするための方法

見る

見て、聞いて、インサイトを探る

  • フォトサンプリング(写真観察法)
    調査対象者自身に、」商品・サービスの使用シーンなど、調査テーマにそって、写真を撮ってもらい、その写真を“観る”ことによって、消費者についての知識を深める方法→詳しくはこちら
  • 座談会(グループインタビュー形式、デプスインタビュー形式):
    特定の会場やインタビュールームに生活者を集めて、商品・サービスを触ってもらったり、体験してもらい、その様子を観察(顧客宅への訪問が難しい場合、商品発売前で一般公表することが難しい場合→詳しくはこちら
  • 行動ビデオ観察:
    行動している様子をビデオで撮影し、そのビデオ内容を被験者とともに見て、行動の意味、行動に至った心理を洞察していく

聴く

  • 1on1デプスインタビュー(パーソナルインタビュー):
    質問者と被験者が1対1で対談しながら、進めていくインタビュー。使用シーンに関する写真を持参してもらったり、インサイト探索のための手法を用いて、より一人ひとりの生活者心理を理解していく。→詳しくはこちら
  • グループ座談会(グループインタビュー)
    数人のグループで集まり、座談会形式の気軽な感じで、テーマに沿って自由に話してもらうことで意見を引き出す方法。グループワーク形式でのビジュアル刺激法や、文章完成法など、ゲーム感覚を取り入れることで、グループダイナミズムが活きる。→詳しくはこちら

探る

  • 日記法(セルフドキュメンタリー):
    調査対象者に、商品・サービスの利用シーンやその時感じたことなどを日記として記録してもらう。
    パッケージを開けてから、商品を使いこなすまでの記録(IT商品など)や、一定期間内での様々な使用シーンや購入記録との関係が見たい場合(日用品等)など。→詳しくはこちら
  • ビジュアル刺激法(メタファー投影法、コラージュ法)
    :○○をするって、こんな感じ、○○に行くって、こんな感じ
    消費者が、テーマに対してピンときたビジュアル、および、そのビジュアルから引き出した発言を素材として分析。→詳しくはこちら
  • 文章完成法
    :○○をするって、たとえると××、○○に行くって、たとえると××
    未完成の文章の空欄を埋めてもらい、調査対象者がどのようなイメージを持っているかを探っていく方法 →詳しくはこちら

リサーチをロジカル+ラテラルで考える


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